『浪費図鑑』
劇団雌猫 2017 小学館
この前の金曜日、会社の先輩にカラオケに誘われて
初めて会社の人とカラオケに行ってきたんすけど
濃いわ。
がっつりアニソンの会的なやつで、ほとんど曲知らない…
しかもみなさんめっちゃうまいし、アウェー感がハンパない。
カラオケって、歌う曲とかでけっこーその人たちの趣味嗜好とか露わになるなぁ
(アニソンに限らず、K-POPとかJ-POPでもロックでも)
まだまだ知らない世界がたくさんあるなぁと痛感しました。
繰り返すけど
楽しかったですよ!!
アニソンって、何で聞くだけでアニソンだってわかるものが多いんだろ。
曲の構成?歌詞?リズム?不思議。
さて。
そんな「まだまだ知らない世界」の扉を開く本がこちら。
これは「(オタク女たちの)浪費(実情を紹介する)図鑑」(p.4)
なんですけど、読み終えて真っ先に浮かんだ感想は、
本気で何かに打ち込む人が本当に羨ましい。
それが、ソシャゲだったり、アイドルの追っかけだったり、地下声優だったり
どれだけそこにお金かけようが、後から後悔することもあるかもしれないが
周りからは、単なる消費、もしくは“浪費”と捉えられたりしているかもしれないが、
このオタク女性たちは、人生を謳歌している
(ように見受けられる)。
そーゆー人の方が面白いし、
だからこそ、このように、同人誌から商業本となって話題となるわけで。
突き抜けてるとこが本当に尊敬できる。
別に、
誰かの追っかけでも、消費者でも、
自分の好きなことを追求していて、満足した生き方をできる人が本当に僕は羨ましい。
…自己啓発的な文章になっちゃいそうなので
視点を変えて、
このように“浪費”させる仕組みもまたすごい。
この本で紹介されるデータによると
「浪費女」のマジョリティは「20代後半の実家暮らし独身」
貯金は、割合的に「なし」が最も多く、30万円以下が多い。
手取り30万円くらいでも、食費や美容代を節約して、お金を捻出して、浪費する。
なぜそのように浪費させることができるのか。
例えば「エロ」、「自分の好きなモノゴトをもっと知りたい欲求」、「応援したい欲求」、「自分が育てている感」、「承認欲求」etc.
こう見ると、男性と差がないように見えるんだけど、なんか違う。
んー、言葉にできない。
もちろん、十人十色の欲求があって、一括りにはできないのだけど、
「母性」と「お姫様感覚」が強いのかな。
これらをうまく刺激することによって、
アイドルの握手会だったり、声優とのチェキに何万円も使ってもらえる。
ライブでは、高額チケット転売される。
課金型アプリにお金が溶かされる。。
深い考察とか全然できてないけどw
これも顧客を熱狂させるエッセンスが詰まっている気がするので、要チェックしてこ。
側から見ると空虚な気もするけど、こんな気持ちのいいお金の使い方もない。
例えば、ライブ行く時に、美容室行ったり、新しい服を買ったり、めかしこんで行くわけで。
なんか素敵だなーと。
使いもしないのに、用途も決めていないのに、将来のためとか言ってお金を溜め込む習性のある従来の日本人よりよっぽど素敵。
なんか全肯定してるついでに、
『ロザンで浪費する女』は割と感動できる話だったので、ぜひご一読していただきたい。
一人の女性の、再生の物語。
そして、その締めの言葉を拝借して、今回のエントリーを締めたい。
「その浪費は必ず何かに繋がっていく」
以上