『キズナのマーケティング』
池田紀行 著 アスキー新書 2010
僕、入社前転職(とゼミ友達に命名された)をしたんすけど、
入社して同期になるはずだった友達たちからFacebookで誕生日メッセージきていて、
なんか嬉しくなって、
ソーシャルメディアっていいな
と思った最近です。
またいつかちゃんと会いたいな。
さて。
GWも終わり、5月病になることもなく、毎日ほぼ全力疾走。
ちょっと疲れが出始めて、ひぃひぃ言ってますが、読書記録は続けようと。
この前のエントリーが酷かったので、今回は気合い入れて書きました。
今回のエントリーは長いです。
ということで、こちら。
キズナのマーケティング ソーシャルメディアが切り拓くマーケティング新時代 (アスキー新書)
- 作者: 池田紀行
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2010/04/09
- メディア: 新書
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はい、社長の本です。
実は、採用面接のときに勧められて、一回読んだんすけど、何言ってるか全然わかんなくて笑
研修受けて、仕事し始めて、ようやく少しは理解だろうと読み直してみました。
この本は
もう当たり前になった?
徹底して繰り返されて書かれているのが、
ソーシャルメディアマーケティングは目的ではなく、手段であるということ
and
ソーシャルメディアマーケティングは全てを解決するような「魔法の杖」ではないということ
何の手段かというと、消費者とのキズナづくり、である。
ソーシャルメディアマーケティングの本とさっき書いたばかりですけど、大事なのはココなので、もう一回書きます。
消費者とのキズナづくり超大事。
さてさて。
第1章では、
マーケティング環境の構造的変化(p.43の図を見ればざっくりわかる)
について書かれていて、なんで消費者とのキズナを強めることが大事なのか述べられている。(この辺は前のエントリーとも若干かぶるので割愛)
孫引きだけど、『買い物する脳』によると、「人間の脳は、85%が自動運転である」そうで、恐ろしいよね笑
消費者のハイアテンション、15%に入るのは至難の技。
(ちなみに、テクノロジーが日々進歩していく中で、歩くスピードも会話のスピードも早まっているそう。へぇ。)
「好き」の反対は「嫌い」ではなく、「スルー」で、
どうしたら、15%の興味関心分野に入って、スルーされずに好きになってもらえるのか。
p.81の図を見るといいんだけど、ソーシャルメディアマーケティングは、
今まで空白地帯だった、
「顧客との関係性を築き、明日の売上づくりを効率的に、効果を上げる」ことができる。
決して、認知を高めて、今日の売上づくりに向いているわけではない。そして、情報のコントロールは不可能である。
ソーシャルメディアは、消費者がホームパーティーをしている場所。(p.94)
そこで、広告(渾身の一発芸)をしても、ダダすべりしてレッドカード出されても仕方ない。
ソーシャルメディアマーケティングはざっくり2つに分けることができる。
バズ・バイラルマーケティングとアドボカシー(キズナ)マーケティングだ。
▼バズ・バイラルマーケティングとは?
バズは話題となるネタを作って、人を惹きつける。
バイラルは、バズネタを人から人へのクチコミで伝播させる。
これは掛け算だから、どっちも大事。
※今までのバズバイラルが失敗してきたのは、コンテンツが弱い。(p.102)
※人がクチコミしたくなる琴線スイッチを紹介してくれる。(p.105)
①面白さ ②インパクト ③セクシー ④圧倒的手間暇 ⑤疑問 ⑥情動
※クチコミされるのは、商品やサービスそのものの素晴らしさや特徴ではない。
コンテンツのネタがクチコミされる。
(ただこのご時世、かなりレベルの高いコンテンツが求められるので、総合力の闘いになっている。)
▼アドボカシーマーケティングとは?
「アドボカシー」とは、「支援」とか「擁護」などの意味。
顧客との長期的な信頼関係を築くため、企業は顧客を支援する。
…ナゲェ。
一旦、休憩。
面白い例えが、p.84にあって
Twitterを始めて、すぐに商品を買ってくれるようになると思うのは
ディズニーランドに入ってすぐにミッキーからお土産買って!と迫られるようなもの。
ディズニーが物販売上比率がバカ高いのは、ゲストに最高の体験をしてもらって、その思い出をカタチにしてもって帰ってもらうためである。
それができてるって最強のマーケティングだよね。
ついでに、商品力(売れる商品)の説明として、p.71に、
C/Pバランス
が紹介されているので、メモ。
C=商品コンセプト、買う前に欲しいと思わせる力
P=商品パフォーマンス、買ってよかった、次も買いたいと思わせる力
この2つがバランスよく高くないと商品は売れないんだって。
p.86,87のコミュニケーション手法の比較も大事。付箋付箋。
閑話休題。
はて。
ソーシャルメディアマーケティングをすることで得られる効果がイマイチわからないかもしれない。
ということでまずは
ソーシャルメディアマーケティング取り組まないことのリスクを紹介してくれる。(p.117)
めっちゃあるwww
①潜在顧客と近づくチャンスを失う
②競合他社が先にキズナを形成してしまう
③消費者の本音を聞き逃す
④無駄な広告宣伝費をかけ続ける
⑤変化したマーケティング環境に適応できなくなる
⑥手遅れになる
…やんなきゃね。
ところで
本のタイトルにもなってるキズナって何?って話がp.123から紹介される。
キズナを構成する要素は4つ。
①信用 ②理解 ③愛情(ロイヤリティ) ④+α(関与や共感)
そしてキズナを深める十ヶ条 (p.128)
…書かないけど笑
これはつまり、現実社会での人間関係づくりと同じ。
だってソーシャルメディアってただの場であって、集まっているのは人間なんだから。
んで、
アドボカシー型の施策類型について(p.137)
・仲良くなりたい人がたくさんいる場所に出かけていく(Facebookなど)
・仲良くなりたい人が喜んで遊びに来てくれる場所を提供する(オンラインコミュニティなど)
・自分で考えていることを伝え、対話をする(Blogなど)
・等身大で会話をする(Twitterなど)
いい感じに紹介されているけど、警告も忘れられていない。
もう一度書くけど、
弱みとしては、リーチが狭いこと。
それを補うのが戦略PRであり、広告でもある。
だから、
これらをプランニングして組み合わせることが今後とるべき戦略。
お金かかるし、大変だけど!
長かった!!
ようやく概要が終わったよ。
でも、俺にとってはこの概要が何より大事だったから、後半の本題は、仕事しつつ、理解を深めていこうと思います。
一応もうちょっと書きますよ。
その前に
もっかい休憩がてら、面白い例の紹介。
ソーシャルメディアは例えるなら、いろんな人が自由にコミュニケーションしている公園。
ソーシャルメディアマーケティングは、そのような公園に、選挙カーみたいな車で乗り込んできて、イチャイチャしているカップルに説教したり、自分の話を聞くように怒鳴り散らしたりするようなことになっているのかもしれない。
超迷惑やん。
でもそんな感じは容易にイメージできますよね。
だから、
その公園(ソーシャルメディア)の中で、「どんな人が、どんな人たちと、どんなことについて、どんな雰囲気で会話をしていたり遊んだりしているのかを」ソーシャルメディアマーケティングを行う人たちは、「かなり敏感にウォッチして、そこの空気を把握する必要がある」(p.165)
そのためにも、
ソーシャルメディアマーケティングを行う人は、ソーシャルメディアを使い倒さなければならない。
なぜなら、「知っている」と「使っている」では雲泥の差があるのだから。
こうして初めて、ソーシャルメディアマーケティングの戦略が立てられるようになる。
本題に戻って、ここからはさらっと!
とゆーことで、戦略の立て方。
【1】Plan:プランニング
【2】Do:小さく産んで大きく育てる
【3】See:「効果」を上げる施策を、「効率」を測る指標で測らない
【1】Plan:プランニング
まずは、ボトルネックは何なのかをはっきりさせる。
p.175の図がとても大事だと思うんだけど、何を解決したいかによって、
アプローチ方法、使う手段は全然異なる。
ソーシャルメディアマーケティングが対応できる課題はp.176を参照するとして、
プランニングをする際に、POSTプロセスを使うといいそうです。(参照:p,179)
P=People…ターゲットとなる消費者が利用しているソーシャルメディアを知る
O=Objective…課題と目的を整理し、ゴールを設定する
S=Strategy…戦略を練り、ドキュメント化する
T=Technology…活用する技術やツール、主に活動する場所を決める
バズ・バイラル型とアドボカシー型の場合とで、それぞれ詳しく解説されているけど割愛!
【2】Do:小さく産んで大きく育てる
まずは始めてみる。ガイドラインやリカバリー施策を考えた上で、焦らずゆっくり続けることが大事。
【3】See:「効果」を上げる施策を、「効率」を測る指標で測らない
いわゆる効果検証。
これすげえ気になるところ。
だって、
「ソーシャルメディアマーケティングやったからどうなったん?」
とか
「ソーシャルメディアマーケティングやって、どう説得力を持って、こんな効果ありました!って言えばいいんすか」
って聞かれちゃうだろうし、僕自身半信半疑ですもん。
で、それは俺だけでなく、広告主も同じこと思っている。迷っている。
どうすればいいのかわかんない。
わかんないから一緒に考える。
オファーをオーダー化する必要がある。
「費用対効果」 ではなく、「投資対効果」の考え方をする。
重視されるのは「効率」ではなく、「効果」である。
p.221を読むと一目瞭然だし、繰り返し述べられているが、
潜在需要の顕在化に向いている。
すなわち中長期的な、顧客との関係づくり。
“明日の”クリックづくり。
だから効果測定の指標(KPI)を間違えてはいけない。
ROI(=Return on Investment)(=投資対効果)の
R=Returnをじっくり考える。
欲しい効果(=成果)は何か。
KCI(=Key Conversation Indicator:重要会話指標)などを、自分たちで考えなければならない。
そしてそのKCIが売り上げとどんな相関関係があるのかを考えなければならない。
めんどくさい!!
大変だ。他の企業を真似できないし、自分たちで考えるしかないんですって。
時間もめっちゃかかるし、もう大変極まりない。
けど、やったほうがいい。
なぜなら
必ず効果は出るから。
そこまで焦らず、我慢できるかが問題。
KPIとKCIの繋げ方は、p.233,235を読んでください!笑
この辺は、僕はおいおい理解しようと思います。
んで、もうちょい本は続き、最後は様々なマーケテイングのプロフェッショナルの方々(サムライ社員)とのインタビューで締められる。
正直言うと、内容が超モリモリで、理解するのに時間がかかる!!
でも、ソーシャルメディアマーケティングする人には当たり前の内容なんですって。
逆にこれ知らないのにソーシャルメディアマーケティングは危うい。
そして、今やソーシャルメディアマーケティングは当たり前の手法で、
今後どのようなマーケティングが良いのか、考えていかなくてはならない。
まだまだ先は長いぜ。
ソーシャルメディアマーケティングも、始めることも大切だけど、続けることがもっと大事。
消費者とのキズナづくりに終わりはない。
マイペースにやり続けよう。
この読書記録もね。
以上